韓国造船業が大ピンチ、大手3社、4月の受注「ゼロ」、日本の追撃で不安高まる
- uhyoshi-yami
- 2016年5月9日
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韓国の代表的な輸出産業として経済をけん引してきた造船業が危機に直面している。世界経済が低迷する中、大手3社は赤字に苦しんでいるばかりか、3社の4月の受注が「ゼロ」になった。中国の台頭や、かつて世界一を誇った日本の追撃も重なり、国内に不安が広がっている。 韓国・聯合ニュースによると、昨年は韓国造船業にとって史上最悪の業績を記録した1年となった。三大造船企業は、いずれも巨額の赤字を計上。赤字は現代重工業が1兆5400億ウォン(約1490億円)、サムスン重工は1兆5000億ウォン(約1460億円)に上ったほか、大宇造船海洋の収支はさらに悪く、債権団からの資金援助を受けている。 造船業界関係者は「こんなにも業績が悪化したのは初めてのこと。昨年は1990年代後半のアジア通貨危機の時よりも深刻な状況だった」と憂慮。「今年も黒字に転換するのは難しく、韓国経済の大きな足かせになる」と頭を抱えている。 今年になっても業績は好転せず、韓国・国民日報によると、大手3社は先月、1隻も受注できなかったことが分かった。3社の月間実績がゼロを記録したのは創設以来、初めてだった。 受注の不調は今年初めから予見されており、現代重工業は今年2月に液化石油ガス(LPG)タンカー1隻、3月にケミカルタンカー2隻を受注しただけ。大宇造船海洋は3月に子会社のルーマニア造船所が受注したタンカー2隻を国内契約に回して受注成績に含めたのが全てで、サムスン重工業はまだ1隻も受注がない状態だという。
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