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ブラジルGDP、またもマイナス成長-失業者も増加

  • uhyoshi-yami
  • 2016年6月2日
  • 読了時間: 2分

リオデジャネイロ五輪の開幕を65日後に控えるブラジル政府は1日、同国の国内総生産(GDP)の伸び率は今年1~3月の第1四半期にマイナス5.4%を記録したと報告した。

ただ、市場が予想していた数値ほどは悪化しておらず、ルセフ大統領が弾劾(だんがい)の是非に関する議会での投票前に世論の支持高揚を狙って打ち出した政府支出の拡大の効果が一応あったと受け止められている。

ブラジルの中央銀行は、今年通年の成長率はマイナス3.5%と予測。昨年はマイナス3.8%だった。同国は南米最大の経済大国。

ブラジルの景気後退は1930年代以降では最も長く続いている。インフレ率は高騰し、消費者の購買意欲も萎えている。政府は先月31日、今年2~4月の失業率は11.2%にさらに上昇したと報告した。失業者数は前年同期と比べ、約20%増の1140万人に膨らんだ。

ブラジルの経済低迷は昨年初めから表面化し出した。経済成長のけん引役とされる1次産品の価格の大きな下落が引き金となった。価格は依然、低水準にあり、頼みとしていた主要な貿易相手である中国も景気減速に悩み、ブラジルとの貿易が落ち込んでいる。

ブラジルは景気悪化に襲われるだけでなく、ルセフ大統領の弾劾決定や職務停止に加え、国営石油会社ペトロブラスに政界や実業家が絡む大規模な汚職事件も発覚し、経済運営に一層の支障を与える悪循環に陥っている。約3週間前に大統領代行に就任したテメル副大統領は救国を合い言葉に新たな政権を発足させたが、同社に関連する汚職疑惑で閣僚2人が早々と辞任する有り様となっている。

同国はまた、流行するジカウイルス感染症(ジカ熱)への対応も迫られている。

これらの難題に包囲される中でブラジルの五輪開催能力を疑問視する見方も出ている。ただ、国際オリンピック委員会などは五輪の会場建設はほぼ終了しており、大会は成功するとの見通しをこれまで示している。

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