日独、財政出動の議論継続-為替安定化では一致
- uhyoshi-yami
- 2016年5月7日
- 読了時間: 2分
欧州歴訪中の安倍晋三首相は4日午後、ベルリン郊外メーゼベルクのドイツ政府迎賓館で、メルケル首相との首脳会談を行った。焦点となっている先進7カ国(G7)が協調しての財政出動について、両首脳は議論継続を確認するにとどまった。為替市場の安定の必要性では一致した。 安倍首相は会談後の共同記者会見で、「突っ込んだ意見交換を行った。伊勢志摩サミット(主要国首脳会議)で引き続き議論を行っていくことで一致した」と述べた。メルケル首相は、構造改革、金融政策、財政出動の三つが「必要だ」としつつ、「財政の安定と構造改革などを通じて(世界経済を)確固たるものにしたい」と述べ、財政規律に力点を置いた。 為替に関し、安倍首相は会談で「急激な変動は望まない」と述べ、共同会見では「市場の動向を注意深くよく見て、必要に応じて対応したい」と、市場介入を示唆。メルケル首相も日本の立場を支持した。 首脳会談に続く夕食会では、中国が海洋進出を強める南シナ海情勢や、ドイツがロシアとの仲介に入り重要な役割を果たしてきたウクライナ問題などについて意見交換。また、安全保障分野の協力を強化するため、外務、防衛当局間の実務者協議を来月実施することや、サイバー対策に関する2国間協議を年内に開始することも確認した。 日本外務省によると、メーゼベルクの独政府迎賓館に日本の首相が招待されるのは初めて。
Comments