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米大統領選:トランプ氏優勢、喜ぶ中国・戸惑う日本

  • uhyoshi-yami
  • 2016年5月6日
  • 読了時間: 2分

不動産王ドナルド・トランプ氏が米共和党の大統領候補に事実上決まったことについて、中国と日本が対照的な反応を示している。中国は韓国、日本など同盟国との関係を見直すとするトランプ氏をひそかに歓迎。日本の政府・主要メディアはトランプ氏の浮上を「悪夢」と表現するほど戸惑っている。

 トランプ氏は選挙運動で中国に対し言いたい放題だった。先月には「中国製品に45%の関税をかける」と公約し、今月初めには「中国に米国をレイプさせ続けるわけにはいかない」とまで発言した。中国が不公正貿易で米国の屋台骨を揺るがしているという趣旨だ。

 これだけの発言を行えば、トランプ氏に対する反発が高まりそうなものだが、実際には逆だ。3月に中国紙・環球時報(英語版)が実施した世論調査で、54%がトランプ氏に好意的だった。中国外務省は最近の定例会見で「米大統領選は米国の内政だ」とし、言及を避けた。普段から米国に批判的な記事を書いてきた中国の官営メディアもトランプ氏の発言には沈黙している。3日付英フィナンシャル・タイムズは、「中国はトランプ氏当選を願っている」を分析した。韓日など同盟国との関係をめぐるトランプ氏の「新孤立主義」が北東アジアで中国の発言力を高めることにつながるとの見方があるためだ。また、中国が伝統的に民主党の大統領よりも共和党の大統領を好んできた側面もある。しばしば「人権」カードを切り、中国に圧力を加える民主党の大統領に比べれば、予測可能な共和党の大統領が望ましいと考えているからだ。

 実際に中国はクリントン政権時代に台湾問題や中国大使館誤爆事件で米国と対立し、オバマ政権下ではアジアのリバランス(再均衡)政策で対応に苦慮した。一方、共和党出身のブッシュ親子による政権下で米中関係はスムーズだった。

 中国国内では共和党のトランプ氏が起こす貿易紛争よりも、民主党のヒラリー・クリントン氏が当選した場合に人権問題などを取り上げられる方が困るとの分析もある。中国のポータルサイト「新浪網」は「トランプ氏の外交政策は習近平国家主席が主張してきた相互尊重、協力共栄という『新たな大国関係』と一致する。トランプ氏がホワイトハウス入りすることを喜ばない理由はない」と評した。


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