砂糖不足でコーラ生産に影響-ベネズエラ
- uhyoshi-yami
- 2016年5月24日
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米飲料大手コカ・コーラは23日、砂糖不足のためベネズエラでの飲料製造を一部停止したと明らかにした。ベネズエラでは食糧とエネルギー不足が深刻化している。
コカ・コーラはベネズエラの製造業者が「原材料不足のため一時的に操業を停止する」と発表した。
同社広報担当は「速やかな問題解決のため、供給元や政府や提携先と協力し合っている」と話した。、コカ・コーラ「ライト」など砂糖を使わない製品の製造は続ける。
ベネズエラではすでに、国内最大のビール製造会社エンプレサス・ポラーが大麦麦芽の買い付けができず工場を閉鎖した。
ベネズエラは原油価格の下落によって急速に縮小している。砂糖生産は、価格統制や生産コストの高騰、農薬不足などのために減り続けており、多くの小規模農家は価格統制されず多くの収入が見込める他の作物に転換している。
米農務省によると、ベネズエラでは2016-17年のサトウキビ生産量は43万トン(前年は45万トン)、原料糖(粗糖)と精製糖の輸入量は85万トンに達する見通し。
ベネズエラ経済は昨年5.8%縮小した。今年はさらに8%縮小する見通しで、物不足のため市民は基本的な食糧など生活必需品の入手のため長時間の行列を余儀なくされている。
外貨と外国投資の獲得を原油生産に依存しているベネズエラ経済は、原油価格の下落による景気後退を繰り返し経験している。
マドゥロ大統領は経済危機に取り組むため非常事態を宣言したが、単なる権限強化が目的だという反対意見も強い。
一方で、タイヤ製造大手ブリヂストンは23日、60年続いたベネズエラ事業を同国のコリモン・グループに売却すると発表した。
フォードやプロクター・アンド・ギャンブル、ハリバートンなど他の複数の多国籍企業も、ベネズエラ投資を中止ないしは縮小している。
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