インド版スペースシャトル、初の打ち上げ実験に成功
- uhyoshi-yami
- 2016年5月24日
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インド・ニューデリー(CNN) インド宇宙研究機関(ISRO)は23日、国内で製造した「再使用可能打ち上げ機」の打ち上げ実験に初めて成功した。同機はインド版のスペースシャトルに相当し、本格運用が開始されれば人工衛星を軌道に送り込むことが可能になる。
無人の打ち上げ機は高度65キロに到達して引き返し、制御を保ったままベンガル湾に無事着水した。飛行時間は約13分だった。
ISROは10年がかりでこのプロジェクトの準備を進め、実機の設計・製造には5年を要した。ISROの広報は今回の実験について、「まだ単なる実験にすぎない。再使用可能ロケットを完成させるまでにはこの先何年もかかる」と話す。
モディ首相はツイッターへの投稿で打ち上げ成功を祝った。
インドはコストを抑えた宇宙開発に力を入れる。今回の打ち上げ機の開発にかかった費用はわずか10億ルピー(約16億円)。米スペースX社の6000万~9000万ドル(約65億~98億円)に比べるとはるかに安い。
インドは2013年、米航空宇宙局(NASA)より大幅に低いコストで製造した火星探査機も打ち上げていた。
従来のロケットは、宇宙船を切り離した後は廃棄されたり大気圏の再突入で燃え尽きたりしていた。再利用が可能になれば、今後の宇宙開発にかかるコストは大幅に削減できる。
同じような再利用技術は日本やロシア、欧州でも開発が進む。米国では民間企業のスペースXやブルーオリジンが昨年11月から12月にかけて再利用可能ロケットの打ち上げと着地を成功させた。
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