朝鮮労働党大会、36年間粛清されず生き残った8人が健在アピール
- uhyoshi-yami
- 2016年5月9日
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「金正恩(キム・ジョンウン)の戴冠式」と言われている北朝鮮の第7回朝鮮労働党大会には、36年前の第6回党大会時に登場した幹部のうち8人が再び姿を見せ、健在ぶりをアピールした。「新時代宣布のための政治イベントなのに『36年前の白黒写真』とあまり変わらない」と指摘する声も上がっている。
36年間にわたり北朝鮮の権力の第一線に生き残ったのは、金永南(キム・ヨンナム)最高人民会議常任委員会委員長(88)、金己男(キム・ギナム)党宣伝扇動部長(86)、朴奉珠(パク・ボンジュ)首相(77)、崔永林(チェ・ヨンリム)元首相(86)、呉克烈(オ・グクリョル)国防委員会副委員長(85)、朱奎昌(チュ・ギュチャン)元党機械工業部長(87)、楊亨燮(ヤン・ヒョンソプ)最高人民会議常任委員会副委員長(90)、太鍾守(テ・ジョンス)咸鏡南道党委員会責任書記(80)の8人だ。この8人は36年前、金日成(キム・イルソン)主席と金正日(キム・ジョンイル)総書記の前で「忠誠の誓い」を立て、今回は金正恩第1書記に頭を下げた。
第6回党大会で党書記に選ばれた金永南氏は6日、金正恩第1書記の右側に座り、36年間一度も粛清されていないという記録をのばした。北朝鮮の宣伝を担当する金己男氏は36年前も報道分野の代表として討論した。呉克烈氏は36年前に朝鮮人民軍総参謀長で、核・ミサイル開発を指揮した朱奎昌氏はかつて武器開発責任者だった。消息筋は「金正恩第1書記の権力下で生き残った人々は口が固く、なかなか自分の意見を言わないという共通点がある」と話す。高麗大学統一・外交学部の南成旭(ナム・ソンウク)教授は「金正恩第1書記がベテラン・中堅・若手を等しく起用し、体制安定を追求するという意図を見せたもの。今回の党大会で上層部の入れ替え幅は大きくないと見られる」と語った。
一部には、「金正恩第1書記は今回の党大会で大規模な世代交代を断行する」という見方もあった。しかし、8日現在、党大会で金正恩第1書記を囲んで座っていたのは崔竜海(チェ・リョンヘ)党書記、金英哲(キム・ヨンチョル)党書記、黄炳瑞(ファン・ビョンソ)軍総政治局長、朴永植(パク・ヨンシク)人民武力部長、李明秀(リ・ミョンス)軍総参謀長、金元弘(キム・ウォンホン)国家安全保衛部長などこれまでと同じ側近たちだった。脱北者で博士号を持つチェ・ギョンヒ漢陽大学研究委員は「旧世代を一度に追い出すと、世代間の確執で体制不安を招く可能性がある。高齢の幹部は形式上、役職だけを与え、若い幹部を組織の実勢として置く可能性が高い」と語った。
北朝鮮内部の消息筋は「旧世代の高齢幹部は『40代の新任党幹部たちは占領軍のように引っかき回している』と不満を口にしている。先日、平壌であった体制を非難する落書き事件の背景には、やめさせられて生活が厳しくなった高齢の幹部たちがいるとうわさになっている」と言った。
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