地球から40光年、3つの惑星が生命の存在可能な圏内に?
- uhyoshi-yami
- 2016年5月5日
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(CNN) 地球から40光年離れた恒星系に、生命が存在できる可能性のある地球とほぼ同じ大きさの惑星が3つ発見されたとして、米マサチューセッツ工科大学(MIT)やベルギーのリエージュ大学の研究チームが科学誌ネイチャーに論文を発表した。
3つの惑星が周回しているのは「TRAPPIST-1」と呼ばれる矮星(わいせい)で、恒星の終末期に分類され、太陽に比べて温度は半分、質量は10分の1程度。赤色をしていて木星より大きいが、地球からは暗すぎて肉眼でもアマチュア望遠鏡でも見えない。
こうした小型の恒星や褐色矮星と呼ばれる恒星は、銀河系にある恒星状天体の25~50%を占めているという。
研究チームは2015年9月~12月にかけての62夜にわたり、こうした恒星の光や明るさの変化を観測。定期的に光が遮られる日食のような現象を発見し、赤外線を検出できる望遠鏡を使って詳しく調べた。
見つかった惑星は地球ほどの大きさで、そのうち2つは恒星から届く放射線量が地球の数倍。恒星との距離が近すぎることも遠すぎることもなく、地表に水があって生命が存在し得る「ハビタブルゾーン」にあると判断した。
残るもう1つの惑星については詳しいことは分かっていないが、この惑星もハビタブルゾーンに位置する可能性があるという。恒星に近い方の2つの惑星は常に同じ面が恒星の方を向いていて、片方は常に夜、もう片方は常に昼の状態にあることも分かった。研究チームは各地の観測所と連携して、この惑星に水やメタン分子が存在するかどうか調査する。地球から40光年という距離は、現在の技術で探査しようと思えば到達までには何百万年もかかるが、地球外生命体を探す観測には適した近さだ。望遠鏡も進化しており、2018年に利用を開始するジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡は大気の成分なども観測できるほか、惑星の構造や気温、気圧などについても分析できる。次世代望遠鏡ではさらに、酸素のような生命の兆候をとらえることも可能になるという。
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