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オーストラリア大陸東部海洋の巻き貝から抗がん剤開発に

  • uhyoshi-yami
  • 2016年5月25日
  • 読了時間: 2分

貝の卵から薬剤耐性リンパ腫に有効な化学薬品を抽出  最近の研究でオーストラリア大陸東部海岸に棲息する巻き貝の持つ化学物質が強力な抗がん性を持っていることが突き止められている。  ABC放送(電子版)が伝えた。  White Rock sea snailと呼ばれる種類の巻き貝の卵から抽出される化学物質は通常のがん細胞に対して効果があるだけでなく、化学療法の薬剤に耐性を持つリンパ腫や子宮肉腫の腫瘍細胞を死滅させることができる。  ウロンゴン大学(UOW)の研究者は、この化学物質のグループが乳がん、前立腺がん、腸がんなどにも有効だと信じている。同大学で研究を進めているカラ・ペロウ博士は、ラボ・レベルでは、N‐アルキルイサチンと呼ばれる化合物が、48時間以内に薬剤耐性がん細胞を100%死滅させることを発見した。  ペロウ博士は、「私達は、この化学物質を、すでに臨床的に用いられているドキソルビシンと比較した結果、ドキソルビシンは同じ薬剤耐性がん細胞を10%程度死滅される程度の効力しかなかった。  この薬剤耐性は治療現場で問題になっており、特に化学療法時に問題になる。患者が化学療法を受け始めて時期が過ぎると次第に多剤耐性を獲得し始め、がんが再発する」と述べている。  2002年にサザン・クロス大学との共同研究中にこの巻き貝の卵に含まれている化学物質が強力な医薬特性を持っていることを発見した。UOWの研究者は、「卵は逃げも隠れもできないため、自衛策として様々な物質を用意しているようだ」と述べているが、その一部が薬剤耐性を持つがん細胞にも有効だということが突き止められた。  有効な化学物質を突き止めた現在、次の課題はその物質の人体安全性を確認することで、「現在、その物質をナノ粒子に変え、注射しても安全なようにすることを考えている。実用化までには5年か10年かかるだろうが、それも研究資金と臨床試験の結果次第だ」と述べている。

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