「南オーストラリア州の農産物のイメージが破壊される」
- uhyoshi-yami
- 2016年5月10日
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反核運動家、SA州放射性廃棄物処理場案批判 オーストラリアの反核運動先駆者の一人、ヘレン・カルディコット氏が、南オーストラリア(SA)州の「核燃料サイクル特別調査委員会」の勧告案を、「ペテン」と決めつけた。 ABC放送(電子版)が伝えた。 先週末にケビン・スカース同委員会委員長がSA州政府に提出した報告書は12項目の勧告を盛り込み、州民が望むなら、中高濃度放射性廃棄物最終処理場建設を積極的に計画すべきだとしている。 勧告案には、「放射性廃棄物最終処理場建設、鉱山開発認可手続きの簡略化、国内原子力発電に対する連邦規制緩和を求める」などが盛り込まれている。 この高濃度放射性廃棄物最終処理場は、世界中から集められた138,000トンの使用済み核燃料などを保管する。また、これとは別に「地上中間保管施設」建設も勧告に含まれている。 ドクター・カルディコット(小児科医、博士号は21名誉博士号)は、子供の治療にあたる過程で放射能の危険を考えるようになり、太平洋の環礁でのフランスの核実験反対運動推進などに深く関わるようになった。また、「Physicians for Social Responsibility」などいくつもの団体設立にも関わってきた。放射性廃棄物最終処理場についても、「廃棄物を長期的に安全に保管する技術は存在しない。この報告書は私が予想していたとおりのもので、ペテンという他ない。州内に高濃度放射性廃棄物最終処理場を建設することを前提として、州政府が巨額を投じてつくらせた報告書であり、この最終処理場に世界中の放射性廃棄物を集めようというのだ。そんなことになれば、SA州は、優良農産物の産地という定評を完全に破壊されてしまい、SA州の農業にも多大な影響があるだろう」と語っている。 ジェイ・ウェザリルSA州労働党首相は、「処理場建設に関しては地元住民との話し合いを計画しており、州民も先入観を持たずに考えてもらいたい」と語っている。一方、ショーン・エドワーズ自由党上院議員は建設案を支持し、海外各国の廃棄物を引き受ければ何十億ドルもの収入になり、また、放射性廃棄物で無料電力供給も可能になる」と語っている。
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