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出稼ぎ労働者270万人に給料遅配、5年で最悪

  • uhyoshi-yami
  • 2016年5月6日
  • 読了時間: 2分

香港(CNN) 中国の国家統計局は5月1日までに、同国内の出稼ぎ労働者総数の約1%に当たる270万人以上が昨年、期日通りに報酬を受け取っていなかったとの実態を報告した。最新の年間報告書で示したもので、過去5年で最悪の水準としている。

近年では最悪とも指摘される中国内の景気減速を反映している数字となっている。

一方、香港に拠点がある人権監視団体「チャイナ・レイバー・ブレティン(CLB)」によると、中国内で昨年起きた労働者絡みのストライキや抗議活動は2700件以上で、前年比で倍以上となった。

今年5月1日までにこの件数は既に1000件を超えており、今年通年では昨年の水準を上回る勢いとなっている。中国政府は景気停滞の克服や産業構造の転換を目指し石炭や鉄鋼の国営企業で180万人以上の雇用削減を進める方針を示している。

民間企業も景気後退を受け従業員のレイオフを続けている。

中国労働者のスト問題などに焦点を当てた書物の英語訳の編集者によると、中国国内の出稼ぎ労働者の総数は約2億7700万人。彼らの苦境は再三無視され、都市部の十分な学歴がある住民は出稼ぎ労働者の実態についてほとんど無知であると指摘。産業構造の転換などが加速される中で今後も抗議活動は続発するだろうと予測した。

この書物は2012年に最初に地下出版されていた「China on Strike:Narratives of Workers’ Resistance」。香港の北方に位置し「珠江デルタ」と呼ばれる地域の製造工場で働く出稼ぎ労働者数十人と面談し、職場環境などの話を聞いた。

書物は、広東省の工場で働き、17歳の時に不当解雇に抗議して初めて職場放棄などの活動に加わった女子労働者らを紹介。この女性は最も大事なのは連帯と強調し、年配層と比べ自らの権利保護にはるかに積極的で、家庭からの圧力も少ない若年層の存在が抗議活動での重要な要因になると主張した。

英語訳の編集者は、出稼ぎ組を中心にした労働者によるストや抗議活動の背景を理解することは中国の労使関係の現状だけでなく政治的安定性をより広範な見地から把握する上でも非常に重要と説明している。

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